バコパ・モンニエリ
Bacopa monnieri


ゴマノハグサ科に属する水草で、厚みのある葉をつける。茎が柔らかく傷が付きやすい。慎重に扱わないとダメージを受けたところから溶ける。そのため、トリミング時には丁寧に扱う必要がある。 成長が極めて遅いためか、黒ヒゲ苔がつきやすい。成長は直線的で、トリミングしないでおくと水面から頭を出してそのまま水上葉を展開する。なお、本種の水上葉は害虫にやられやすいと思われるので野外で育てる場合は注意が必要。気づいたら丸坊主になっていることも…

マツモ
Ceratophyllum demersum


日本原産で、金魚藻としても知られる。アナカリス、オオフサモと並んで河川などに自生しているのをよく見かける。

植食性の強い魚(金魚、カネヒラetc)にとっては美味しい草らしく、茎を残して丸坊主にされてしまった。

ペルビアン・ホーンワートと同様に、植えても浮かせても良く育つ。低光量にも耐えるが、水質の急変には弱いらしく全換水後、一晩で葉を全部落として枯れてしまったことがあった。

ぺルビアン・ホーンワート
Ceratophyllum submersum







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条件によってはきれいな赤に染まるマツモの1種。ペルー原産らしい。

2006.04.27追記:プラティ水槽(肥料添加)ではライトグリーンだが、エビ水槽(肥料の添加無し, エサもほとんど無し)では、水槽の端っこの弱光下では緑だが、ライト直下(強光)では赤くなっている。…ということは「貧栄養 + 強光」という赤系水草のセオリー通りで赤くなるっぽいです

根が無い草で、底床に植えても浮かせても育成できている。

2006.12.27追記
今年も種子をつけました。茎の数節ごとにこのような物体をつけるが、いまだに花は1度も見た事がないです。今度こそは発芽が見てみたい。

下は葉の拡大写真。組織が水玉状に赤くなっている。それにしても、ミクロの世界をのぞくのは楽しい。

ショップで見かけたことはあまりないが、インターネットオークションではよく出品されている。

ブリティッシュ・ホーンワート
Ceratophyllum sp.





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名前からするとイギリス産のマツモと思われる。セラトフィラムspイングランドや、イギリスマツモとも呼ばれている。本種は購入した時は葉が太く、とても硬かった。特に先端部は松ぼっくりみたいなゴツさがあり、携帯を載せてもつぶれないほど。また、葉にはトゲが発達しており、触るとイバラモのようなチクチク感があります。

2006.10.30追記
花が咲きました。花は淡いピンク色をしていて、けっこう目立ちます。ペルビアン・ホーンワートのように種ができてほしいものです。
→結局種はできず。

2006.12.07追記
どうやら左の花は雄花だそうな。よく見ると丸い粒は袋状で、頂点の裂け目からヒモ状の物体(おしべ?)が出ている。この裂け目から花粉を放出するのかも。

2008.02.02追記
一時ヒョロヒョロになってしまっていたのだが、徐々に太くなっていきました。しかも先端が淡いピンクでなかなかきれい。育成条件は45cmランチュウ水槽タイプ、外掛式フィルター、15W×2(6L18D)、20〜30℃、塩酸処理済大磯砂、月1回1/3換水+カリウム添加でした。


オオカナダモ
Egeria densa








いろいろな川や池で見かけられる外来の水草。ニュージーランドでも見かけました(→Gallery)。いくらでも採れるのでザリガニの餌として重宝してます。他の水草が枯れてしまうような環境でも生きているのでとても使いやすいです。

ありふれた水草ですが、窓辺の水槽に入れているものが面白い形になったので写真に収めました。まるでタケノコかアーティチョークのような感じで、アップにするとなんとなくおいしそうな感じがします。この写真は撮影用に別の水槽に写して写真を撮ったのですが、その後若干成長して葉と葉の間が開いてきました(3枚目)。環境の変化が成長を促したのでしょうね。

コカナダモ
Elodea nuttalli


北米原産の水草で、日本各地に帰化している。昔ローレンツの本に習って本種とメダカだけで水槽を立ち上げたことがあったが、成長に従って茎の途中から発根するのでお世辞にもキレイとは思えなかった。写真のように頂芽はキレイなんですけどね。現在は稚ザリのシェルター&餌として重宝している。

ヘテランテラ
Heteranthera zosterifolia


ライトグリーンの葉をつける有茎草の1種。うちの環境では匍匐しながら脇芽を出して成長してゆくので、前景草として使っている。

以前底床肥料なしで育てた時は葉が白化して全滅させてしまったが、現在では底床肥料を使うことにより問題なく成長している。使用している底床肥料はテトラ社のイニシャルスティック。また、本種は底床の汚れに弱いように思う。

アマゾンチドメグサ または ブラジリアン・ペニーワート
Hydrocotyle leucocephala




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丸い葉をつけてジグザグに上へ成長するセリ科の水草。底砂に植えなくても成長し、浮き草のように扱える。

育成が容易といわれているが、うちではなぜか長期維持できない。葉が白くなって溶けるように枯れてしまった。(T_T)

ただし、水上化すると丈夫で、成長も早かった。水上化はかなり容易で、湿った土の上に置いておくだけで勝手に水上化した。水上葉の形は水中葉とあまり変わらない。気温が上がると写真のような白い花を咲かせた。屋外で栽培することにより結実したことから、この花は小さい虫が花粉を運ぶ虫媒花でしょう。

ウォーターウィステリア
Hygrophila difformis




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かなり大型化するハイグロフィラの1種。株の調子が良いと高さと幅が増すため、小型水槽では持て余すと思われる。60cm水槽が最低サイズだろうか?

葉に大きな切れ込みが入る時と、そうでない時がある。葉に切れ込みがある時は成長が早く、葉もかなり大型化した。葉に切れ込みがない状態の時は葉が白っぽいことが多く、植え替え直後によく発生したことから、株の状態がいまいちの時にとる形態だと思う。

大磯砂でもよく成長したが、底砂の汚れに弱いように思う。底砂が魚のフンなどで詰まってくると、根元から溶けるようにして枯れ始めるっぽい。

 
アンブリア
Limnophila sessiliflora




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ライトグリーンの葉を輪生させるゴマノハグサ科の水草。CO2を添加するとものすごく成長が速い。本種は高温に強く、水温35℃ぐらいでも成長は鈍ったものの枯れることはなかった。一方、貧栄養に対してはめっぽう弱いようで、肥料の添加を怠ると頂芽が白化していじけてしまう。この場合ハイポネックス開花液を添加することにより、再び緑色の葉を展開し始める。

2006.03.13追記
水面近くの強光条件では葉の径が大きくなり、頂芽がわずかに赤く染まって見ごたえがある草姿になる。ただし、成長が早いためすぐに水面に達してしまい、その後はだらしなく横に伸びる。"頂芽が水面近く"の状態を維持するのは難しいです。

また、白点病対策で水温を変化させる機会があったが、27℃にした時に最も調子よく成長した。24℃では低く、30℃では高すぎらしい

 
ルドウィジア かな?
Ludwigia repens x L. acurata





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葉裏が赤く染まるルドウィジアの1種。もらい物なので正式な名称は不明。形態から判断するとLudwigia repensL. acurata の交雑種として流通する"ルドウィジア"だと思われる。

特別な環境を整えなくても頂芽付近の葉裏がきれいな赤に染まった。しかし、光量不足に弱いと思われるため、下葉に光が当たらなくなると下から葉を落としてしまい、貧弱な草姿になる。

本種は前述のロタラ・ロトンディフォリアよりも水上化が容易。水上葉は地面を匍匐するように成長する。寒さにも強く、冬季は室内で管理することで維持できた。

ミリオフィラム・エラチノイデス
Myriophyllum elatinoides


大磯砂・CO2添加無しでも良く育った。CO2を添加すると成長が早まるが、節間が間延びしてひょろひょろとした姿になる傾向がある。

本種は差し戻しをすることにより簡単に増やすことができる。それにもかかわらず、なぜか店で見かける機会はほぼ皆無。しかも、"ミリオフィラム・エラチノイデス"という水草は図鑑に掲載されていない。残念ながら現在は全滅させてしまい手元に無いため、今となっては正体がわからない。直線的な外見と透明感のある濃いグリーンが本種の魅力だと思う。入手する機会に恵まれれば、再び育ててみたい。

ロタラ・マクランドラ・グリーン
Rotala macrandra var. green


ライトグリーンの葉をつけるロタラの1種で、改良品種と思われる。

ピンチカットすると切り口から2本の新芽を出すので、数回のピンチカット&差し戻しでかなりボリュームが出た。

水槽の立ち上げ初期には旺盛な成長を見せ、赤い茎とライトグリーンの葉のコントラストが美しかったが、徐々に矮小化して消滅した。(T_T)

ロタラ・ロトンディフォリア
Rotala rotundifolia




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細い葉を密につけるロタラの1種。ショップではただの”ロタラ”として売られていた。

写真はCO2を添加していたときのもの。CO2の添加無しでもよく育った。底砂は大磯砂でも問題ないっぽい。

頂芽が水面に近づいて強い光を浴びるようになると葉が赤みを帯びて美しい。

トリミングの際大量に余るので水上化にチャレンジしてみた。赤玉土に植えてひたひたの水で管理することで容易に水上化した。水上葉は水中葉と異なり、円形で厚みがある。気温が上がると写真のような紫色の小さな花が咲いたが、残念ながら種子はとれなかった。

グリーンロタラ
Rotala rotundifolia




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水草レイアウト水槽でおなじみの、鮮やかなライトグリーンのロタラ。上のR. rotundifolia とは異なる形質を示すが、これは産地が違うためらしい。

強光下では完全に寝そべった状態で成長したので、ホントに這うんだなぁとちょっと感動。好条件下では旺盛に増殖したので、「茂みを作る面白さ」を味わうことができました。病み付きになりそうです。しかし、空きスペースにどんどん侵略していくのがややマイナスポイントかも。

下の写真はグリーンロタラの茂みから突然出てきた赤いロタラ。色がきれいなのでアクセント的な存在になっています。別種(普通のロタラ?)が混ざっていたのでしょうか。

2007.06.30追記
例の赤いロタラは、その後緑色に戻りました。おそらく何らかの欠乏症だったのでしょう。マニアは何かにつけて区別したがる、と言われますがまさにコレですね (^.^;)