オオサンショウモ
Salbina auriculata





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ライトグリーンの葉をつける水生シダの1種で、ところどころで分岐しながら成長する。うちでは水槽で育てた場合、上の写真のように、長さ1センチほどの葉を展開する。一方、屋外の直射日光で育てた場合、下の写真のように、葉は厚く盛り上がり、葉の長さは2センチほどになった。

本種の成長はとても速いため、水を浄化する能力が高いと思われる。すぐ水面いっぱいに増殖してしまうが、間引く作業は比較的容易に行える。低温にも強く、冬季でも室内であればヒーターなしでも問題なく成長している。

水槽で育てた場合、本種の根(※)は長くてもせいぜい5センチほどなので、根が目障りに感じられることはあまりない。唯一欠点があるとすれば、ものに絡みつきやすいことだと思われる。トリミングや換水を行う際、手やホースにひっついてくるのがちょっとうっとおしい。

2006.09.18追記
※シダの図鑑によると、本種の根に見えるものは正確には根ではなく、葉が変化した物らしいです。養分などを吸収するために葉が根のような形状に変化したのだとか。

ネグロウォーターファン
Cetatopteris pteridoides



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水生シダの1種で、アメリカンスプライトに近縁らしい。浮き草の中ではかなり巨大化する種類で、うちの水槽では最大で直径20cmぐらいになった。一方、根の長さは10cmを越えるため、少し目障り。

本種もアメリカンスプライトと同様に細かい根を水中に伸ばすので、うちでは生まれたばかりのプラティにとってよい隠れ家になっている。

本種は古い葉のふちに子株をつけることにより増殖するが、他の浮き草のように増殖速度は速くない。その上、間引きは容易に行えるため、浮き草の中ではメンテナンスは楽な方だと思う。一方、個体が大きくなる速度は結構速く、あっというまに巨大化する。なお、数を増やしたいときは大きめの葉を付け根からちぎって浮かべておく。そうすると葉のふちから子株が大量に生じる。

低温にはあまり強くないのか、ヒーター無しの水槽では溶けるようにして枯れていった。

2006.08.04追記
ベランダで日光に当てて育てたところ、まるで別の植物のようになってビックリしました。この変化にはどういった意味があるのでしょうか?

ドワーフアマゾンフロッグビット ではなくて アマゾンフロッグビット
Limnobium laevigatum







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丸い葉を放射状に展開しながら成長する、トチカガミ科の浮き草。葉には茶色い縞模様がはいる時もあった。水槽で育てた場合、大きさは直径2〜5cmになる。

本種の増殖はそこそこ速く、間引くのも簡単だが、根がとても長く伸びるというやっかいな性質も持っている。そのため、小型の水草水槽では根が目障りに感じられるので使いづらい。

うちの環境では旺盛に成長する時もあれば、急に枯れ始めて矮小化するときもある、といったように成長にムラがある。養分の不足に敏感なのだろうか?低温にはそこそこ強く、冬季でも室内であればヒーターなしでも何とか維持できている。

2006.08.20追記
土に植えて屋外で育てた場合、浮かせて育てた時よりも根が太くなり、葉柄が伸びてロゼットっぽい形になった。浮き草のときスポンジ状だった葉は薄くなっています。この浮き草の祖先はこのような植物だったのでしょうか?このような面白い変化が見られるので、屋外栽培はやめられません。

2006.09.06追記
株元でひっそりと花が咲いておりました。花の直径は1cmぐらいです。

(訂正)これまで本種をドワーフアマゾンフロッグビット(Limnobium spongia)と表記しておりましたが、水上に伸びた葉や、花の形から、アマゾンフロッグビット(L . laevigatum)であると思われます。

 
アオウキクサ
Lemna paucicostata


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米粒大の葉をつける浮き草。本種は田んぼをはじめとする止水域にごく普通に見られる。どういった経路で侵入するのかわからないが、いつのまにか屋外の水槽などで殖えている。

本種の成長はとても速いため、水質浄化能力は高いと思われる。また、水中に下ろす根には多くのバクテリアが存在しているらしく、生物的濾過の一助になるとの報告もあった。しかし、換水用のホースや他の水草に絡むのが極めてうっとうしい。また、駆除しようと思っても、ちょっとでも残っているとすぐに復活するのでなかなか根絶できない。

金魚はこの草が好きらしく、水面いっぱいに広がった本種を1晩でたいらげたことがあった。