Prosopocoilus lateralis lorquini
ロルキーンラテラリスノコギリクワガタ
インドネシア・スラウェシ島・パル
F1
 
前回のブリードでは全個体が短歯型で羽化してきました。TWO-P的には短歯型好きなのでがっかりはしてませんが、大歯型も見てみたいってことでF2に突入です。
本種はほとんどの個体が羽化後ちょうど1ヶ月で後食を開始しました。大体1ヶ月ほど餌をとらせた後、産卵用ケージに移しました。 今回も100均ケージに他クワの食いカスマットを堅詰め。そこに転倒防止用の材とゼリー、1♂2♀を投入。写真にはバナナが入ってますが、ほっとくとダニの温床になるのであまり良くなかったような。

その後、週1回ぐらいの頻度で卵を回収し、卵はきのこマットにカワラ菌糸ブロックを埋め込んだケージに移動させました。マットに指で穴を開けてそこに卵を投入して埋める…なんだか種を蒔いているみたいでした^^ 幼虫は孵化後すぐにカワラを食してくれるはずです。ここでカワラに適応してくれればその後予定しているカワラ菌糸での単独飼いへスムーズに移行してくれるはず。このケージは大体20℃で管理。
卵を投入し始めてから1月半後、菌糸ブロック入りケージを暴いてみました。そしたら菌糸ブロックはほぼ全て食い尽くされており、3齢幼虫もゴロゴロ出てきました。この時点で♂♀判別して、♂幼虫は860ccプリンカップ、♀幼虫は200ccプリンカップへ移動させました。そして、♂幼虫はきのこマットのみのグループと、きのこマットにカワラ菌糸を埋め込んだグループに分けて飼育することにしました。
前回のブリードでは体はかなり大きくなったものの、大顎は全て短歯でした。シバオニツヤクワガタOdontolabis siva では温度が大顎の形に影響を与えることが報告されてますし、低温管理は試す価値有りでしょう。そこで新兵器「半自作簡易インキュベーター」です。諸事情によりモ有りとなってますが、ペルチェを利用した冷却装置です。容量は約40リットル、外気温-10℃まで冷却可、温度調節可、自動換気機能付きです。デメリットは…すごい騒音。玄関に置いてますが、家の外から駆動音が聞きとれるほどです(T_T) これを用いて♂幼虫入り860ccカップをを23℃前後で管理。いやー結果が楽しみですねぇ。

2007.10.10追記
先月からインキュベータ内の個体が羽化し始めました。今までに羽化した3個体は全て長歯型でしたので、ひとまず目的達成です。長歯になったのはインキュベータの効果だと信じたいですね(電気代とかかかってますので…)。なお、大きさは40mm〜45mmほどでした。

まだ数個体♂幼虫が残っていますが、見た感じそれほど大きくないのでおそらく写真の個体とほぼ同じ大きさで羽化してきそうです。

<F2へ続く>