Prosopocoilus lateralis lorquini
ロルキーンラテラリスノコギリクワガタ
インドネシア・スラウェシ島・パル
WILD
オークションで2ペア購入
鞘翅の外側の黄色いラインが美しい小型のノコギリクワガタ。複数の亜種が存在するらしい。価格は安く、ブリードも簡単だと思う。まさにTWO-Pのような初心者が飼育するのにうってつけのクワガタ。
2ペア入手したので産卵ケージを2つ用意しました。使用したケージは今回も100均ケース。本種はマットに産卵するらしいということで、月夜野きのこ園さんの「くわマット」を少し硬めに詰めただけの産卵セットです。温度は25℃前後。
♂♀投入後数日でケージの外側から卵を発見できました。小さな空間の中に産卵されているのが見えます。本種はケージの底に多く産卵する傾向があるようです。順調順調…と思っていたのもつかの間、卵が日を追うごとに無くなっていきます。原因をインターネットで調べたところ、どうやら♀が自分の産んだ卵を食べている可能性が高いということが判明。ということで、1週間ごとにケージをひっくり返して卵を回収することにしました。卵での回収には不安がありましたが、ローゼンと違って本種は卵で回収しても孵化率はほぼ100%でした。回収した卵もしくは幼虫は「くわマット」を詰めた90ccカップに投入しました。
本種も大型化を目指すためカワラ菌糸で飼育しようと思ったわけですが、カワラを食べてくれるか確証が持てません。そこで幼虫を飼育しているマットの中にカワラ菌糸のかけらを埋め込みました。カワラが好きなら菌糸の方に移動するはずです。数日後カワラ菌糸を割ると中から幼虫が出てきました。これでカワラ菌糸は大丈夫という確証を得ることができました。
今回も選ばれし2齢幼虫3個体をカワラカップ(大夢K)200ccに投入。これだけで蛹までもちました。
カワラ菌糸、くわマットともに順調に成長。本種は大きさにおける性的2型が顕著なため、終齢幼虫にもなると♂♀の判別は容易でした。
「くわマット」で飼育している幼虫は3齢になるまで90ccのカップで飼育し、その後480ccのカップで飼育しました。途中のエサ換えは無しです。

そして、 採卵から約4ヶ月で♀が蛹になり始めました。
蛹化から2週間ほどで羽化。蛹を管理していた時の温度は大体28℃前後だったと思います。羽化したての♀はツヤツヤしてて綺麗ですね。
そして、♀から遅れること約1ヶ月で♂が蛹化し始めました。♂も蛹化から約2週間で羽化し始めました。

写真は羽化途中の♂。クワガタの羽化を見るのは初めてだったので感動!

そして、カワラ菌糸の影響はというと、成長が速かっただけで羽化した成虫の大きさは「くわマット」のみで飼育した個体と大きな差はありませんでした。カワラ菌糸、くわマットともに♂は45mm前後で全て中歯型でした。TWO-Pは中歯が好きなので無問題ですが、欲を言えば大歯型も見てみたかったです。大歯型を出すには低温での飼育が必要なんでしょうかね…。最終的に2ペアから♂♀あわせて40個体ほどの成虫を得られましたので、F2では大歯型を狙ってみます。

<大歯型を狙って継続中>