Prosopocoilus lateralis
ラテラリスノコギリクワガタ

フィリピン・バブヤン諸島・カラヤン島

F4
 
目標は短歯で50mm超えです。
今回は2♀でブリード開始。忙しい時期だったので、後食開始後3ヶ月目でようやく交尾させることができました。いつも通り1週間同居させた後、ミニプラケ + 1.6mmアンテマット + 樫の木の芯に投入しました。これを大体26℃で管理しました。
数日後、産卵を確認。
約2ヵ月後割り出してみると1〜2齢幼虫が出てきました。2つのセットからそれぞれ10数個体回収できました。意外だったのが樫の木の芯にも穿孔している幼虫がいたことです。芯をよく確認してみると部分的に軟らかいところがあり、その部分にちゃっかり入り込んでおりました。

回収した幼虫は2系統でそれぞれ8個体、合計16個体を手元に残して飼育スタート。幼虫は発酵マット入り860ccカップに投入して大体26℃で管理。その後、♂と思われる大きな3齢幼虫を常温環境(15〜18℃)に移しました。
その後蛹化が始まりましたが、ヘッドキャップ付けたままの蛹が続出しました。こうなった蛹は全て死亡。けっこう大きな♂がいたんですが残念。

羽化した♂は3個体のみ。この個体は1齢で回収後、発酵マット@860ccカップに投入し26℃前後で管理。2ヵ月後3齢幼虫で♂と判断したので常温環境へ。そのまま放置し、春になってから羽化しました。常温環境に移して157日目に羽化。体長は35mmくらいです。下の2個体は完全に羽化ズレしているので次世代にはこの♂を使うことになるでしょう。

A系統

1齢で回収後、発酵マット@860ccカップに投入し26℃前後で管理。2ヵ月後3齢幼虫で♂と判断したので常温環境へ。そのまま放置し、春になってから羽化しました。常温環境に移して188日目に羽化。この個体は48mm。残念ながら短歯で50mm超えならず。うちでは短歯だと48mmが壁です。この個体は鞘羽にうっすら黒い筋がはいってます。

A系統
1齢で回収後、発酵マット@860ccカップに投入し26℃前後で管理。2ヵ月後3齢幼虫で♂と判断したので常温環境へ。暖かくなって蛹室を作り出した頃、19℃の環境へ移動して羽化までもっていきました。常温環境に移して179日目に羽化。体長は57mm。初の50mm超えです。ボディーのサイズは上の個体とほぼ同じですので単純に大顎の長さが長いだけ、といった感じです。この個体は鞘羽の色が薄く、黄色1色で実に美しい。

B系統

この♀は1齢で回収後、発酵マット@860ccカップに投入し26℃前後で管理。そのまま4ヵ月後に羽化しました。他の♀も大体同じ時期に羽化しました。この個体は黒筋あり。

B系統
この個体は黒筋なし。黒筋が薄い中間的な模様の♀もいます。こういう個体変異は飼育意欲をそそりますね。

B系統

今回のブリードではA系統♂2♀1、B系統♂1♀3の合計3♂4♀でした。累代できそうです。

<続く>