Prosopocoilus lateralis

ラテラリスノコギリクワガタ
フィリピン・ルソン島・南カマリネス州
F6
 
前回得られた2♂1♀で累代を続行します。すでにF6に達しているため予断を許さない(と思う)。
♂♀共に羽化後48日で後食しているのを確認。後食し始めてから1ヵ月後にミニケースにてペアリングしました。1週間ほど同居させましたが、交尾は確認できませんでした。まぁおそらく見てないところで済ませたはずです。

産卵用のケージは約3リットルの米びつ。そこに「KUROSHIO」のアンテマット(1.6mmのフルイがけ)と親世代の飼育で出た喰いカスを混合したマットを底5cm硬詰めしました。そして超軟・芯ありのコナラを置いてマットで完全に埋めました。これを大体26℃で管理。

今回、初めて「KUROSHIO」のマットを使いました。封を破ると以前使っていたサイクロンベータというマットと同じく強烈なアノ臭いがしました。ガス抜き時、ちと近所迷惑だったかもしれません。夜中にコッソリと済ませることをお勧めします。

♀を投入後3日目、ケース側面に卵を確認。順調っぽいですねー。

2008.09.12追記
♀を投入後、28日目に割り出しを行いました。材には写真のように幼虫が穿孔したと思われる削りカスがありましたが、時間が無かったので材には手をつけませんでした。
マットから1齢幼虫4個体、卵数個をゲットしました。幼虫は個別に60ccカップに、卵はまとめて480ccカップに投入しました。マットは産卵に用いたマットをそのまま使いました。

♀がまだ元気そうだったので、元通り材を埋めてもう一度産卵させることにしました。

そして前回♀を投入してから2週間後、2回目の割り出しを行いました。ケージにはすでに幼虫がいました。前回の割り出し時に見逃した個体でしょうか?
マットからは1齢と2齢幼虫がそれぞれ1個体、卵数個が出てきました。

ちなみに、卵で回収したものは非常に孵化率が悪かったです。今回は卵をマットで埋めただけですが、今後は他の方法を試す必要がありそうです。
材からは2齢幼虫を2個体、1齢を6個体ゲットできました。2齢は860ccカップに、1齢と卵は以前と同様です。

その後、割りカス(後ろに写ってるモノ)からも数個体幼虫が出てきましたので、合計して十数個体の幼虫を得ることができました。累代には十分なので、これ以上産卵はさせませんでした。

回収した卵および1齢幼虫は2齢に加齢したのを確認してから860ccカップに移し替えました。移し替えた幼虫が♀だった場合、860ccは大きすぎるのですが大は小を兼ねるってことで。確信を持って♀と判断できた個体は480ccカップに移し替えました(それでも間違えてるでしょうけどね)。卵および幼虫は24℃〜28℃で管理。
そして最初の割り出しから72日後、カップをチェックしていたらすでに蛹化した♀が。カップの底だったので人工蛹室に移しました。28℃ぐらいのわりと高温の時もありましたが、これほど早く蛹化するとは思いませんでした。
そして羽化。1齢で割り出してから75日目です。早いなぁ。
♂幼虫もかなり成長してました。なかなかのムチプリです。このままいくとかなり羽化ズレしてしまいます。でも、遅くなってもいいから♂は大きく育ってほしいところ。

この世代はF7ということなのでちゃんと育つか心配してましたが、どうやら大丈夫そうですね。

2009.04.25追記
♀から遅れること3ヶ月ほどで♂が羽化してきました。この個体は最小の♂で体長30mm。
この個体は40mmくらい。これぐらいの大顎の形が好きです。
背中の模様も実に美しい…。
唯一出た長歯で体長は50mmくらい。この個体は最も大きな幼虫だったので長歯を狙って廊下の寒いところに置いておきました。その後様子見に暴いたら蛹化の真っ最中で、慎重に扱いましたが顎が曲がってしまいました。ヤレヤレ。

<続く>