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大型オスは大顎の内歯が2又に分岐することから、ヨツバラテラリスと呼ばれています。ラテラリスには複数の亜種が知られていますが、今回購入した個体の分類学的位置付けは調べてもはっきりしませんでした。ルソン島東北部では原名亜種が採集された記録がありますが、ヨツバという形態に注目すればこの個体は亜種myleenaeに近いとも。そもそも亜種分けの根拠となった形質が「ヨツバ」なのか自体知りませんが…。記載論文読んでみたいところです。参考サイト | ||||||
本種の魅力はやはり鞘羽の美しさだと思います。また、今回購入した個体は50mmを超えており結構迫力があります。「ヨツバ」もしっかりでておりなかなかの逸品だと思います。 産卵用ケージにはいつもの100均ケースに、フルイがけしたきのこマット + 他クワの食いカスの混合マットを5cmほど堅詰めし、その上に産卵木のカケラをいくつか置いてマットで軽く埋めました。そこに♂♀を投入しました。 |
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♂♀を投入してから約1ヵ月後、とりあえず暴いてみたところマットから1個体の1齢幼虫が出てきました。1個体では少ないのでもう一度産卵させることに。材を割ったらもう少し回収できたような気がするのですが、材のストックがないので材は割らずに再び埋めておきました。 |
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2007.11.04追記 前回の割り出しから約2ヵ月後、2回目の割り出しを行いました。マットの中には☆になった♀が。材を割ってみたところ、2齢幼虫が8個体出てきました。マットにはゼロ。前回の割り出しで出てきた幼虫を合わせて♂♀を判別してみると6♂3♀でした(あまり自信ナシ)。 ♂幼虫はきのこマット組とクヌギ廃ホダで増量したカワラ組に分けて飼育することにしました。容器は480ccカップです。本当は全個体カワラで育てたいのですが、数が足りんのです。♀幼虫3個体はきのこマット入りの860ccカップでまとめ飼いです。これらの幼虫は大体26℃で管理しました。 →39日後確認してみると、まとめ飼いしている♀が1個体だけになっていたので、残った1個体を廃ホダで増量したカワラカップ480ccに移しました。 |
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2008.04.06追記 その後幼虫は次々に死んでしまいました。大きさは45mmほどで、2齢幼虫で回収し、増量カワラに投入後131日後に羽化しました。残念ながら「ヨツバ」は見られず。 |
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そして唯一の♀。この個体も2齢で増量カワラに投入後131日で羽化しました(♂と同じ日に羽化!)。 もう1個体幼虫がいますが、体に黒班があったので駄目かもしれません。それにしても鞘羽の模様がホントにキレイ。なんとか1ペア揃って良かった。 |
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2008.05.31追記 黒班ができていてもうダメかと思っていた幼虫が無事に蛹化してました。これで1♂2♀だ!と思ったら♀ではなくて極小の♂でした…。 |
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そして無事に羽化。体長は35mmでした。この個体は最初に回収した1齢です。まずきのこマット入り480ccカップに投入後、60日後に2齢になっているのを確認し♀と判断。エサ換え無しでその後203日目に蛹化を確認。約2週間後に羽化しました。もうちょっと♂♀判別の腕上げなきゃなぁ。 ということで最終的に2♂1♀という結果に終わりました。ギリギリです。 <F6に続く> |
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