Dorcus rubrofemoratus rubrofemoratus
アカアシクワガタ
岐阜県で採集
WILD
♂♀多数で飼育開始

鈍いツヤを持つ漆黒のボディーがとても美しい。国産のクワガタでは1番好きです。どうやら山地性らしく、標高が高いところの灯火を回るとタコ採れでした。ブリードするにあたってはこの山地性というところを考慮しないとうまくいかないようです。

アカアシクワガタは昔にブリードを試みたことがあります。その時はあまり産卵してくれず、得られた数少ない幼虫が別のクワガタとして羽化(他のクワガタに使ったマットを使い回したため?)してきたりと散々でした。なのでリベンジ。

いつもの100均ケージにゼブラで使ったのと同じ拾ったカワラ材を入れ、他クワの食いカスマットで材を埋めました。そこに、♂♀あわせて5〜6個体投入。本種は山地性であるため、暑いと産卵しないというのは常識みたいです。…ということで約23℃でキープしました。

約2ヵ月経過後割り出したところ、1〜2齢幼虫が20個体ほど得られました。なるべく大きく育ってほしいのでカワラ菌糸入りのプラケに10個体投入。

残りの10個体は480ccのプリンカップに産卵木を砕いたもので個別飼育です。

菌糸プラケは23℃、砕いた産卵木は室温で管理しました。

そしてまた約2ヵ月後、なんかカビみたいのが生えてますね…。これ以上カビるのもなんですし、食痕が目立ってきているのでバラしてみました。
その結果、10個体いた幼虫は5個体に減ってました。でも全員ぷりぷりと太っており、全員♂っぽい感じです。せっかくここまで菌糸で育てたので最後まで菌糸で育てて大型の成虫が羽化してくれれば、と思ったので480ccのプリンカップにくぬぎ純太くんを入れ、中に菌糸の塊を埋めたもので飼育することにしました。写真では見えてませんが、カップには菌糸の塊が埋まってます。温度は今までと同じく23℃で管理。

その後、菌糸塊が食べ尽くされたら適宜塊を追加し、蛹化までこれを繰り返しました。随時給餌ってヤツですね。
約1ヵ月後諸事情により、菌糸を与えているグループの飼育温度を25℃に上げました。そしたらこれが影響したのかはよくわかりませんが、1個体だけ蛹化し、小さな♂になりました。

菌糸を与えているグループは、上の♂が羽化してから約1ヵ月後ぐらいから蛹化する個体が出てきました。そして5個体全て♂かと思っていたのですが、結果的には♂3♀2(うち♂1個体は蛹で死亡)でした。♂♀は体格で判別していたのですが、結局デカめの♀と並サイズの♂が混ざっていただけでした。確かにコクワと違ってアカアシの♀にはでかいのが結構いるんだよな…。今後は大きさで判断するのはやめよう。 なお、砕いた産卵木・室温飼育のグループはまだ幼虫です。あんまり成長してないみたい。
2007.06.30追記
砕いた産卵木・室温飼育グループの全個体が羽化しました。冬季にはあまり摂食していなかったみたいで、春になった時点で急に蛹化しました。そのためか、超小型です。あまりにも小さかったので写真に撮り損ねました。これでアカアシの飼育はいったん終了となりますが、多分今年もやると思います。
<ひとまず終了>