Dorcus rectus rectus
コクワガタ

岐阜県各地で採集

 
 
けっこう市街地にも生息しており、日本で最も普通に見られるクワガタだと思う。灯火採集に行くと必ずといっていいほど採れ、時々TWO-Pが住んでいるマンションの灯りにも飛来するので採集は容易でした。このようにあまりにも普通に見られるために以前は興味が無かった虫だが、ローゼンを飼育し始めたことがきっかけとなり、飼育にチャレンジしてみた。
産卵させるケージにはローゼンの産卵でも用いた100均ケースを用いた。ケージ内には湿らせた一般的なサイズの産卵木を埋め込み、♂♀合計10個体ほど投入した。 その結果、2回の割り出しで20数個体の幼虫をゲットできた。

幼虫は、480ccのプリンカップに砕いた産卵木もしくは「くぬぎ純太くん」という砕いた朽木のようなものを詰めて個別飼育。このサイズの飼育容器だと蛹化するまでに1回から2回えさの交換が必要でした。なお、飼育温度は大体25℃前後。
そして、大型化を狙うため選ばれし2齢幼虫3個体をカワラカップ(大夢K)200ccに投入。
カワラカップ組はスクスクと成長し、写真のようなデブデブの幼虫になりました。やっぱ菌糸って栄養あるのな。しかし、200ccカップ1個だけでは蛹化までは足りなかったらしく、途中から砕いた朽木を与えました。

最初から朽木で育てていたグループも、菌糸を与えた個体よりも成長は遅かったですが、順調に成長していきました。
しかし、中には病気で死ぬ個体も…。おそらく病原性糸状菌の1種に侵されたものと思われます。メタリジウムでしょうか??
割り出しから約5ヶ月、蛹になる個体が出てきました。小型種だけあって、サイクルがとても早いですね。
ようやく羽化!!やはり菌糸で飼育した個体のほうが大きく育ちました。写真の個体は大体45mmぐらいで、野外ではあまりみられないサイズに大満足です。でも世の中には50mm以上を育て上げるつわものがいるらしい…。いつか現物を見てみたいです。相当でかいんだろうな〜

最終的に20個体ほどが成虫になり、これらは全て標本にしました。また機会があれば50mm越えにチャレンジしたいところです。

<終了>