青くするには?(終了)

大体同じ大きさの3個体(姉妹)を、それぞれ3種類の底砂を用いて約2ヶ月飼育しました。何とか青っぽい個体が出てきましたが、それぞれの実験区における個体数はわずか1個体です。つまり、青い個体は「環境条件によって青くなった」のではなく、「たまたま青くなるポテンシャルを持っていただけ」という確率が十分にあります。(…とはいっても本種の単為生殖様式はapomixis(=完全なクローン)と考えられている(※)ので娘間に遺伝的なポテンシャルの違いは無いでしょう) また、与えるエサもなるべくそろえましたが、完全に均一なエサ条件はおそらく実現できておらず、エサの影響を完全に無視できません。
ですが、焼き赤玉の個体が最も強い青なので、今後は焼き赤玉に焦点を絞り焼き赤玉で飼育すればどの個体も青くなるのか?ということを確かめようと思ってます。それよりも焼き赤玉を使用して健康な個体を育てられるのだろうか?という点が最大の悩みどころですが…。

2007.10.20追記
飼育当初より本種が見せる色彩変異に興味を抱き色々試してみました。しかし最近は遺伝的な変異の方に興味が移ってしまったので現在は他のザリガニと同じように普通に飼育しています。結局核心には迫れませんでした(TзT) TWO-P的にはいまだにミステリーのままです…

※2007年にドイツの研究グループが本種のDNA分析を行い、その結果apomixisであると発表しました。すなわち、突然変異でも起きない限り兄弟間はおろか親子間も遺伝的に全く同一なクローンであるということのようです。



塩酸処理済み大磯砂

微妙に青。

しかし甲殻ブヨブヨ病が発生しており、予断を許さない状況です。

pH、硬度ともに計っていないのでどのような水質になっているのか分からないですが、塩酸処理してあるので硬度はそれほど高くないと思います。この環境のままで飼育を続けて大丈夫なのかが心配。持ち直してくれることを期待してます。

2006.07.02追記
甲殻を硬くするために貝や貝殻をエサとして投入してみました。その結果、甲殻は多少硬くなりましたが、色は徐々に茶色になっていきました。このまま快方に向かうかと思われたのですが、急にエサを食べなくなり、6/28に死亡しました。使用していた大磯砂が原因なのかわからないですが、この砂を用いた飼育はこれにて終了します。






焼き赤玉

なかなかいい感じです。

殻も硬いし、今のところの最有力候補。

水質は計測していませんが、おそらく低硬度・低pHでしょう。一般的にはザリガニ飼育に向いていないと考えられる水質なわけですが、本種に対してはどうなんでしょうか?

2006.07.16追記
現在抱卵中。もうすぐ子供が一人歩きしそうです

2006.09.11追記
子供が完全に離れた後1回脱皮しました。それなりに青いって感じです。子供は白っぽい感じ。なお、この母親は与えられるエサが少ないと子供を食べてしまうようです。子供をたくさん残したい場合は親と子を分けるのが無難ですね!





サンゴ砂

いわゆるノーマル色です。

現在抱卵中なので他個体よりも脱皮回数が少なく、体は小さめです。

水質はおそらく高硬度・高pHでしょう。今後の脱皮で色が変化するでしょうか?

2006.07.16追記
子供が完全に一人歩きを開始した後、1回脱皮して写真のような色になりました。足が微妙に青いです。サンゴ砂は全身茶色になると予想していましたが、ハズレ!